恋のお勉強はじめました!〜まずはキスから〜
扉が開いた。

それは、唐突に。

普通、ノックくらいしない?

って思ったけど、それよりもびっくりして言葉が出てこなかった。

黒い長袖Tシャツにジーンズ姿っていう、こんなカフェには不釣り合いなカジュアルスタイルで、えらく背の高い男の人が、ほのか同様に何故か驚いた顔をして立っている。

いや、待って!

その首にはネームストラップがある。

ってことは、この人が・・・

担当さんだ!

ほのかは、ガタリと椅子を鳴らして立ち上がり会釈した。

「倉科ほのかと申します、よろしくお願いいたします。」

やっバイ、すっごく呆然としちゃったよ。

「・・倉科、さん?」

「はい。」

私は顔を上げて担当さんと向かい合った。
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