恋のお勉強はじめました!〜まずはキスから〜
ガラス扉がゆっくりと開いて、カウンターのお姉さんが顔を覗かせる。

「失礼ですが、当社にご用では・・?」

そう言って、微笑んだ。

だけど、その汚い身なりでまさかウチに用なんかないわよね?と言われてるのが分かった。

「いえ・・。」

そう呟いて、背を向けた。

帰ろう・・・

RAINにメッセージが届いた。

嵐さんだ・・

『明日、楽しみにしてるからな』

・・どんな顔でこのメッセージを打ってるの?

騙してる女のこと、いつまでからかってるつもりなの・・?

私は・・遊びなんかじゃない

そういうの、求めてない

トボトボ歩きながら、エレベーターホールにたどり着いた。

嵐さんが好き

こんなにひどい人いない・・

こんなのって・・・

「・・こんなのって・・ないよぉ・・・・。」
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