君とだから、歩いて行きたい。
「……アイツって、幼なじみなの?」
「アイツ? 後のこと?」
「………そう」
もしかして知らなかったのかなぁ? 仁と後は学校内でも結構有名な幼なじみだと思ったんだけど…。
不思議に思いながら「そうだよ」と答える。 窪原くんは少し間を置いたあと、
「……お前も、幼なじみなんだろ?」
って、どこか機嫌が悪そうに尋ねてきた。
なんだよ、その聞き方。
しかもお前って…。 ちゃんと話したの今日で2回目だよね? いきなりお前って…。
あーでも、なんかいいや。
少しでも仲良くなれるチャンスがあるなら、それを有効に使わなくちゃ。
だって私は、窪原くんと友達になりたいんだから。
窪原くんと同じくらいの間を開けて私も同じように答える。
「そうだよ。仁と後とは、長年の付き合いだよ」
嫌味っぽく。 だけど、優しさを含ませて。
そうやって、私を気にして欲しい。
だけど私の願いも虚しく、話題はすり替えられてしまう。
「………お前ってさぁ…」
「ねぇ」
「……」
「私、さっき窪原くんの質問答えたよね。だから次は私の番でしょ?」
「………はぁ…。んだよ……」
嫌そうな顔しながら、わざとらしい溜め息をつきながら、彼は私を見た。
「さっきから思ってたけど、私のこと"お前"って呼ぶの禁止していい?」
「………」
「却下」
「……何も言ってねぇ」
「顔に出てるから。嫌とか思ったでしょ。 ダメだよ。私だって嫌なんだから」