ホームランを胸に ファースト
結局、裏庭の花壇に捨てられていた。

汚くなっていたにも関わらず笑顔で靴を履いて「部活いこっ」って言ってくれた。

その部活の帰り道。

「涼」

「何?」

「無理に笑わなくていい。俺の前では無理しなくていい、な」

そう伝えると涼は泣き出した。

「あおっいー辛いよ...何で葵の事好きなの辞めないといけないの!」

「涼、好きなのを辞めるなんてしなくていいんだ。」

「う、ん」

涼は本当に無理をしていたんだ。
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