許し方がわからなくて
そして、臣は名残惜しそうに帰っていった。

リビングに戻った私達。

「椎、マジでオレのアシスタントになるよな?」

「オレの秘書でもいいぞ。今も秘書なんだろ?何ヵ国話せるんだ?」

いやいや、笑はいいとして湊くん参戦しないで。

私が黙ってると。

「うちの家事手伝いでもいいぞ?」

壱兄まで!

「うちのバイク屋、経理できる事務員募集してたぞ。」

蜜まで!

これには私だけじゃなくて、みんなびっくりしてた。

「おい、椎何ヵ国だ?」

湊くん、まだ言うか!

「英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、韓国語、ドイツ語…で、あと中国語を今勉強中だよな。」

壱兄言わないで。

「オレ達が手に職持ってるとか椎は言うけど、一番スキルが高いのは椎だよな。」

笑が楽しそうに言ってくるけど、語学は趣味だから。

たまたまそれが秘書課に配属されて、発揮できただけだから。

「それだけ話せて、花屋のアシスタントはもったいなくないか?」

湊くん、本気で秘書にしようとしてる?

目がマジなんですけど。

「まぁ、仕事は譲るとしても、住むのはオレの家な。」

『はっ?!』

「引っ越すんだろ?じゃあ、ちょうどいい。」
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