媚薬と私

昼食時、ゆかりが同僚とランチをしに出掛ける時、

「貝瀬君も一緒に行かない・・・?」


そう言って、僕を誘ってくれた。


僕はその時は、誘いを断った。


仕事が忙しくて、ゆっくり食事をしている時間が無かったからだ。


しかし、何日か経って、僕の方からゆかりを誘った。


それは、せっかく誘ってくれたのに、断った事を悪いと思ったからだ。


その時は、ゆかりの事を、女として見ていなかった。


人妻だったからだ。


正直、人妻に興味は無かった。


また、逆に人妻だからこそ、誘えた。


意識しないで、気軽に話せると思ったからだ。


僕は、ゆかりだけでなく、他の女性も誘おうと思ったが、ゆかりが二人でランチしようと言ってきた。


初めてゆかりと食べたのが、とんかつだった。


結構有名な店で、チェーン展開をしている所だ。


女として意識していなかった為、ご飯も大盛にしてよく食べたのを、覚えている。


それから、定期的にゆかりとランチをする事になった。
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