最後の恋
いま、彼の前でそう誓ったばかりなのに…さっきからずっと私の中にあるのは彼には言えない大きな不安。


彼との関係が始まったあの夜、彼と私はお互いを許しあった。


だけど彼女に再会した今、それが許されないことのような気がした…。


だから、紫乃には知られたくなかったのだ。


彼女が大好きだったかつての恋人と今…私が付き合っているという事実を。


私がその不安を口にすれば…彼女に知られれば…


私たちのこの関係が脆くも崩れてしまうような…そんな不安にかられていた。






その夜、彼は私を抱きしめたまま眠った。


広すぎるベッドに1人で眠るとばかり思っていたのに、薄く目を開けると目の前には彼がいて彼のぬくもりを感じながら安心して眠ることができた。
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