最後の恋
彼の手が背中のファスナーをじりじりと下げていく間、私の胸ははちきれそうなほど痛くて苦しかった。


彼の手によって脱がされたワンピースが足元に落ちた。


首筋を這う彼のキスが肩に流れ、肩紐とともに滑り落ちていく。


目の前の大きな窓に映る自分の姿が恥ずかしくて思わず身をよじる。


まだ…もう少しだけ。


見渡す限りの夜景を眼下に見下ろしながら、背後に彼の吐息を感じていた。


「杏奈…」


彼に耳元で名前を呼ばれるだけで、私の胸は悦びで震えキュッと下腹部が締まる。


「…やぁ…礼央っ…」


何度も意識をとばされそうになりながら、彼の名前を呼んだ。


何度も抱かれ、鳴かされて…もう何度目かも分からなくなっていた。
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