最後の恋
「お前も飲む?」


マドラーでかき混ぜながら視線だけを私に向けたタケに「うん、じゃあ少しだけ。」 と答えた。


「お前のは少し薄めな。」


そう言って私の前にグラスをトンッと置くと


「あれから、一ノ瀬君とはどうなの?」


といきなり核心をつく爆弾を落とされた。


タケには何かがあった事はきっとバレているのだろう。


そして下手な嘘が通用しない事も、もう分かっている。


私は答える前に梅酒のソーダ割りを一口飲み込んだ。思ったほど薄くはなく私にはちょうど良かった。


「彼とは…去年のクリスマスに終わったよ。」

「…それって、前に聞いたあれが理由?」


タケが納得がいかないとでも言いたげにそう言ったから、「うん…」 とだけ答えた。
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