最後の恋
「ここでいいよ」という彼を押し切り母の時と同じようにエレベーターまで見送った。

扉が閉まって見えなくなると、また寂しさが私を襲う。永遠の別れでもないのに。

でも私も一人きりじゃない。今の私は常に子供たちと同じなんだ。と気持ちを切り替え部屋に戻った。

入院初日の晩御飯はあさりご飯がとても美味しかった。

病院食のイメージを覆すほど、 見た目にも気を配られた配色で楽しい時間の1つになった。

ご飯の量も、普段家で食べている量よりも多いくらいで “ これはもしかして体重増加するんじゃ ” と不安に思ったけど、流石その辺りは計算されているのか3食しっかり食べても心配するような体重の変化はなかった。

夕食を終えて各々がベッドでまったりした時間を過ごしていると、看護師さんが夜の巡回に順番に回ってきた。
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