世界で一番最低で最悪で悲しい恋-sadlove-


・・・言えなかった。


帰ってくる言葉が恐くて。


私はナオの何?


こんな事、聞いた所で結局。
自分の首を絞めてしまう事になってしまう事が分かりきっていたから。


・・・予想はついていた。


彼女。


何て思った時期もあった。


勘はいい方。


痛い女にはなりたくない。


希望は、捨ててた。


ナオ、私、分かってるんだよ。


「なー、みー」


「何?」


「生まれ変わったら、何になりたい?」


「・・・ナオは?」


「ん、俺・・・ー?俺はまた、人がええな。」


「・・・私、は・・・」


こんな辛い思いをするのなら。


「生まれ変わらなくていい。」


死んだままでいい。


やがていつか、


人間だった事も忘れるぐらいに。

何も聞かず、


何も見ないで。


空気に溶けていく。


「えー?俺また、みーに会いたいねんけど。」


・・・・ナオ。


あなたが言うその言葉が、


いつもどれだけ私を傷つけてるか知ってる?


それよりも、


どれだけ期待してるか。


知ってる?
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