友 ~雲外に蒼天あり~
敵か?味方か?
彼女は、僕に会うため

壬生寺に来てくれた



やはり御武家の娘さんの容姿だった



「聞きたいことがある」



言葉使いは、それとは似つかわしくない
そんなところも彼女らしく
僕は、気に入っている



「なんですか?」


「友とは、なんだ?」



まだ疑問だったんだ?


「一言では言い尽くせないよ!
会いたいとき!話したいとき!
さみしいとき!嬉しいとき!
色々なときにそばにいて支え合う!
つまり!特別な人の事だよ!」


「私が… 特別?」



「僕にとっては、特別だよ!」



コウは、少し考え



「私にとっても特別だ」



とだけ言い

用事が済んだようで帰ろうとした


「もう少し、話したいな」


僕が言うと


「何を?」



そう聞かれると、話題に困る



「また会えるんだろ?」


僕は、嬉しくてたまらない



「そうですね!また会えますから!」



彼女は、口数は少ないし
ぶっきらぼうな言葉使いに
冷たい声色



それでも、彼女の言葉は
僕の欲しい言葉ばかり



















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