モテ男の桐谷くんと地獄の罰ゲーム




モチベーションを保ちながら
今日着る服をゴソゴソ探していると、



「カワイイわけない。だって矢神くんに″かわいくない″って言われたし!!」



よほど根に持ってるらしい
完全に忘れていた出来事を引っ張り出しては、一人ムスッとしながら化粧をしている。



――そういえばそんな事言ってたな……



……まったく矢神のヤツ。
普通、本人目の前にして言うかよ……




「俺からしてみたら相沢は十分カワイイから」



――だから、これ以上可愛くならないでほしい。



本当に相沢モテちゃうじゃん。化粧もしなくて良いのに………



俺の”十分カワイイから”の言葉に機嫌を取り戻したのか、『桐谷くんは優しいね。矢神くんと大違い』テレながら笑顔になってくれた。



………なあ、相沢。
少しは俺の事見てくれてる??



化粧に力を入れる相沢を見つつ、俺は白のポロシャツにジーパンという、ラフな格好に着替えて化粧が終わるのを待つ。



< 153 / 336 >

この作品をシェア

pagetop