モテ男の桐谷くんと地獄の罰ゲーム
「久しぶりではないけどね、この前バッタリ会ったし」
意地悪くそう言ってみると、苦笑いする佐伯くん。やっぱりまだ、お互いに緊張しているのが伝わる。
「相沢何か食べる?? 俺出すよ!」
だけど、そんな佐伯くんの天使のような言葉に態度一変。えっ!! 出してくれるの!? やった~!!!と思いながらも、
「えっ!いいの?? じゃあね~、この苺のケーキと………飲み物もいい??」
「うん。ここ安いし。なんでも頼めよ。なんならケーキもう1個追加しても良いし!!」
「アハハッ!ありがとう!」
結局佐伯くんの優しさに甘えて、アイスコーヒーまでご馳走になった。
私と佐伯くんの分のケーキとコーヒーがきて、『美味しいね~』と言いながら食べる。
さっきまで若干ピリついていたのに。なんだかんだ心地いい空間になっていた。
あんな事があったなんて信じられないくらい、今普通に話してる。