もう一度、あなたに恋していいですか
「…好きだからだよっ!美々が好きだから気になるに決まってんだろ!?」

……やっと言ったかあ。

「俺はな、あんたなんかよりずーーっと昔から美々のこと好きなんだよ!ぽっと出のあんたなんかにとられてたまるかよ!」

「すばる…」

美々は昴を見つめて顔を赤らめている。

「何見てるんだよ。見んなよ恥ずかしい」

「…昴、今の本当?」

「ああそうだよ。小学生のときからずっとな」

…美々、良かったわね。

「寧々ちゃんのことを好きなんじゃないの?」

「寧々はどちらかと言うと姉ちゃんみたいな感じだな。世話焼きだからなあいつ。恋愛感情はねえよ」

ズキン…。

そう言ってはっきりと言われると傷つくけれど、何故だろう。
辛くなると思っていたのに、嬉しい気持ちのほうが大きい。
ずっと覚悟していたからかな。

「美々に好きだって言ったら3人の関係が崩れちまうんじゃねえかなって思ったら、言えなかった。美々が俺のこと好きだって確証なかったし」

昴は照れながら頭をかいている。

「私も、昴が好き。小学生のときからずっと…っ」

「何だよ。西條が好きなんじゃなかったのかよ」

「だから昨日違うって言ったでしょう」

二人は目を見合わせて笑いあっている。
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