もう一度、あなたに恋していいですか
「…好きだからだよっ!美々が好きだから気になるに決まってんだろ!?」

え…!?

「俺はな、あんたなんかよりずーーっと昔から美々のこと好きなんだよ!ぽっと出のあんたなんかにとられてたまるかよ!」

昴が私を好き?
聞き間違いじゃないよね?

「すばる…」

私が話しかけると昴は顔を赤らめて目をそらした。

「何見てるんだよ。見んなよ恥ずかしい」

「…昴、今の本当?」

昴はずっと寧々ちゃんが好きだと思っていた。
私の勘違いだったの?

「ああそうだよ。小学生のときからずっとな」

「寧々ちゃんのことを好きなんじゃないの?」

「寧々はどちらかと言うと姉ちゃんみたいな感じだな。世話焼きだからなあいつ。恋愛感情はねえよ」

そうだったんだ。
私は昴が寧々ちゃんのことを好きだとずっと思いこんでて、勘違いしていたんだ。

「美々に好きだって言ったら3人の関係が崩れちまうんじゃねえかなって思ったら、言えなかった。美々が俺のこと好きだって確証なかったし」

私と同じこと考えていたんだ。
ずっと抑え込んでいた気持ち。
いまが言わなきゃいけないときだ。

「私も、昴が好き。小学生のときからずっと…っ」

「何だよ。西條が好きなんじゃなかったのかよ」

「だから昨日違うって言ったでしょう」

目があって、何を言い争っているんだろうと思って二人で見合わせて笑った。
こんなふうに笑える日が来るなんて思わなかったよ。
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