もう一度、あなたに恋していいですか
「おい!何してるんだよっ!」

いきなり後ろの扉が開き、先生が突き飛ばされ床に倒れる。

「昴!?」

立っていたのは昴だった。
寧々ちゃんと一緒に登校するはずじゃ…

「この淫行教師!美々に手を出すな!」

私は昴に抱きよせられる。

「あら八木昴くん、おはようございます。あなたもお早い登校で」

先生は起き上がって服についたほこりをはらいながら、そう言った。

「いま美々にキスしようとしたの見たぞ。先生が生徒に手を出していいんですか」

昴は鋭い目付きで先生を睨む。

「あれ、見られていましたか。ドアがきちんと閉まってなかったですしね」

「最近よくふたりで会ってたみたいだけど、美々のこと好きなのかよ」

「あなたには関係ないでしょう」

「はあ?」

昴の勘に触ったようで、ますます昴の機嫌が悪くなる。

「八木昴くん。あなたこそ私たちの邪魔をする権利はありませんよね。なぜ邪魔をするのですか」

「美々は大事な幼馴染みだから…」

「それだけで、柏木美々さんの恋愛にまで口出しする権利はありませんよね。なら私と彼女がどうなろうがあなたに関係はないでしょう」

いつもと違う、強めの口調で先生は言う。
こんな先生みたことがなかった。

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