恋愛預金満期日 
 数日後、三時のシャッターが閉まると、美也が僕と神谷の所へ走って来た。

「やったわよ。グアムの土産話し聞きたいって言って、四人で飲むことにしたわよ!」

「凄い、よくやった!」
 神野がハイタッチをした。


「女同士の誘いなら、窓口でもたいした問題じゃないでしょ?」

「まあな。それでいつ?」
 神野が聞いた。

「来週の金曜日よ。海原さん店探しておいて下さい。雨宮さんに伝えるから!」

「う、うん。何がいいかな?」
 僕は舞い上がっていた。

「どこでも! 先輩のおごりですからね!」
 神谷がにやけて言った。

「それは、そうよね! 私達こんなに協力しているんだから」
 美也も上目づかいに僕を見た。

「ああ。わかったよ」
 僕は仕方なく肯いた。

「やった―。」

 ふたりは又、ハイタッチをした。
< 24 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop