取り戻したい・・愛

✫✫親父の娘?


「親父、海愛がお世話になった
陽子さんが、見えてます。」
と、言うと
「入ってもらいなさい。」
と、返事されると
蓮さんが、襖を開けてくれた。
「どうぞ。」
と、言うと
陽子さんは中に入り
親父をにらみつけた。

誰も何も語らない。

しばらくすると
「何か、海愛にしたでしょう?」
「いや、本当に、何も。」
「いいえ、そんなことは
絶対にない。
海愛が、あんなに好きだった
陽翔君から離れるなんて
何かがない限り、絶対にあり得ない。
あんた、また何か、したでしょう?」
と、怒鳴った。

「また?」
と、俺が言うと

親父、蓮さん、陽子さんが
一斉に俺をみた。

すると、陽子さんが
「この人は、海愛の母親を
私の大切な親友を
死に追いやったのよ。」

「陽子さん!!」
と、蓮さん。
「いや。いいんだ、蓮。」
「死に追いやったって
どういうことか説明して下さい。」
と、俺。

すると、陽子さんが
すべてを話してくれた。

えっ、海愛の父親は
おやじ?

親父が
「そうだ。海愛は俺の子だ。」
「じゃ、背中の傷は、姐さんが?」
と、言うと
親父は頷いた。
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