取り戻したい・・愛

✫✫陽翔



怒りが、治まらず
壁を何度も殴っていると
親父から、意識を飛ばされた。

目を覚ますと
旭が、心配そうに見ていた。

「若。しばらく右手は、使えません。」
折れている箇所が数ヶ所と
ひびが数ヶ所入っている。

「如何しますか?
退院しても良いそうです。」
「帰る。」
「はい。」

手の痛さは、全く感じなかった。
ただ、心が張り裂けそうだった。

次の日 出社して
安西を倒産ギリギリまで
追い込んだ。

うちとは、取引はないが
昔の仲間である
青山 大悟が動いてくれた。

安西よりやつの方が
格が上だったから。

だが、青柳が
これ以上は、法に触れると
言いやがった。

その上、海愛の名前をだしたから
殴りつけた。

まあ、力加減はした。
顔を潰したら
仕事にならないから

部屋にも帰りたくない。
あそこは、すべてが海愛に
つながって苦しい。

だから、会社の近隣のホテルに
寝泊まりしている。
食べずに、飲んでばかりいるから、
旭がガタガタ言ってるが
気にしなかった。

海愛を失ってから
俺は、必要な事以外は
誰とも話さなくなった。

そんな日々を過ごして
倒れては、病院に運ばれ
点滴とかで、栄養を補給されの
繰り返しだった。
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