取り戻したい・・愛
12 意識戻らず

✫✫美津


春仁の妻である
美津が突然·······現れた。



「なんの、騒ぎなのですか?」
と、美津が本宅にやってきた。

日頃、美津は別宅にいて
本宅の春仁の部屋には来ないが

今日は、いつになく
屋敷の中が、ざわついていたので
様子を見にきたようだ。

組員達が、
「「「「姐さん」」」と。

組長の部屋の前にいた
組員達がざわめいた。

そこに、蓮が出て対応するが
「そこをおどきなさい。」
「来客中でございます。」
「どなたですか」
と、言いあっていたが
美津は、襖をあけた。

「美津!!」
「姐さん!!」
と、親父と蓮・・・

美津は、春仁の部屋を見回して
女性に目が止まった

「えっ?!··史···華·····さん··?」
と、海愛を見て言った。

海愛は、なぜ、母の名前を
と、思いながら
入ってきた女性を見上げた

すると·········
  なぜか·······

背中が痛み
  段々と·····体が·····ふるえ······

「·····いやっ·····いやっ···!!!
   ······きゃっ·····マ···マっ····!!」
と、叫んだ。

陽翔は、異様な海愛のそばへ行き
「海愛っ!!海愛っ!!大丈夫。
俺だ。陽翔だ。なにも心配ない。」
と、言って抱き締めた。

海愛は、泣きながら
陽翔の服を握りしめ
「······あきっ‥と······さ‥‥ん···」
と、言ったまま
陽翔の腕の中で
ぐったりと・・なった。

陽翔は、海翔をみると
海翔は、親父が抱上げて
くれていたから
「旭、車まわせ。
親父、海翔を頼む。
海翔、爺ちゃんと後でこい
いいな。」
と、言うと
海翔は、怯えながら
でも
「はい。」
と、言った。

俺は、海愛を抱上げて
旭の運転する車に乗り込み
大賀指定の病院へ運んだ。
< 72 / 91 >

この作品をシェア

pagetop