おはようからおやすみまで蕩けさせて
そう思いながらパソコン画面に目を向ける。

あと少しだから頑張ろう。
明日からの商談も今日の午後みたいに自分の意見を言うんだ。



午後の商談は今まで通りの毒舌が冴えてた。
自分らしくでいいんだと天宮さんが言ってたのを思い出したから肩の力が抜けた。


パソコンに向かい合いつつ、あの時ホワイトシチューを食べながら言った、彼の優しい声のトーンと柔らかい表情を思い返していた。


「結実は結実らしく仕事をやってればいいよ」



キュン…と胸が狭まるのを覚えながら、泣きそうになるのを堪えて、カチカチとキーボードを叩き続けたーー。



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