【完】君しか見えない
──翌日。
『ずっと楓くんが好きだった。
私と付き合って……!』
俺は昼休みにある女子から、ひとけのない非常階段に呼び出され、告白を受けていた。
目の前のその女子は話したことはないけど、たしか十羽のクラスで見かけた、そんな覚えがある。
見た目は、すごく派手なタイプ。
告白の気持ちは嬉しいけど、答えは最初から決まっていた。
『告白、ありがとう。
でも、ごめん。
君の気持ちには応えられない』
『……それは、大園のことが好きだから?』
顔を上げた女の子の目が、冷たく鋭かった。
どストライクに図星を突かれ、戸惑いつつも俺は正直に答えた。
『うん、そうだよ』