【完】もう一度、キミのとなりで。

そう言うと、自分はもう用が済んだとでも言わんばかりに、ヒラヒラと手を振ってそのままササッと理科室へと歩いて行ってしまった。


「あ、うん。ありがとうっ!」


……行っちゃった。


話の途中だったのもあって、ちょっとだけ名残惜しいような気持ちになる。


それでも昨日に続き、普通に会話できたことが嬉しくて。


彼との間に気まずい空気はもうない。


近寄りがたいとか、話しかけちゃいけないとか、そういう思いもいつの間にか消えたような気がする。


碧空くんはべつにもう、昔のことは気にしてないのかな。


私が一人で気にしてただけなのかな。


すると、ボーっとする私の横で、矢吹くんが一言。


「おいっ、バ柏木」


「……えぇっ!」


< 103 / 414 >

この作品をシェア

pagetop