【完】もう一度、キミのとなりで。
図書室に置いてほしい本をリクエストしたり、図書室への要望を書くカードなんだけど、意外と書いてくれる人がいるみたい。
私はバラバラに入れられたそれらを一枚残らず回収すると、そのまま図書室をあとにして、職員室へと向かった。
期限は今日までだから、ちゃんと提出してから帰らなくちゃ。
職員室は同じ一階だけれど、図書室とは反対側にある。
再び下駄箱の前を通り過ぎると、もうほとんど人けが無くて、外も少し暗かった。
一人で帰るの、少し怖いなぁ……。
いつもは加奈子ちゃんと一緒だけれど、図書委員の当番の日は遅くなるうえに一人だから、少しだけ心細い。
まぁ、中学時代はいつも帰り道一人だったことを思えば、全然マシなんだけれど……。
と、その時だ。