【完】もう一度、キミのとなりで。

図書室に置いてほしい本をリクエストしたり、図書室への要望を書くカードなんだけど、意外と書いてくれる人がいるみたい。


私はバラバラに入れられたそれらを一枚残らず回収すると、そのまま図書室をあとにして、職員室へと向かった。


期限は今日までだから、ちゃんと提出してから帰らなくちゃ。


職員室は同じ一階だけれど、図書室とは反対側にある。


再び下駄箱の前を通り過ぎると、もうほとんど人けが無くて、外も少し暗かった。


一人で帰るの、少し怖いなぁ……。


いつもは加奈子ちゃんと一緒だけれど、図書委員の当番の日は遅くなるうえに一人だから、少しだけ心細い。


まぁ、中学時代はいつも帰り道一人だったことを思えば、全然マシなんだけれど……。


と、その時だ。


< 34 / 414 >

この作品をシェア

pagetop