【完】もう一度、キミのとなりで。
加奈子ちゃんはそう言うと、私の手に自分の手を重ねる。
「それに、私は何があっても蛍の味方だよ。
大丈夫。蛍になんか文句言う奴がいたら、私が一緒に戦ってあげる!」
その言葉は、何よりも私に勇気をくれた。
「加奈子ちゃん……」
嬉しくてまた涙があふれてくる。
そっか、私はもう一人じゃないんだ。あの頃とは違うんだって。
今の私にはちゃんと、味方になってくれる友達がいる。
自分の恋を応援してくれる人がいるんだ。
そう思ったらもう怖くないような気がしてきた。
「だから、頑張れ!」
「……うん。頑張るっ」
ハッキリと頷いてみせる。
「よし、その調子!蛍が正直に話してくれて、私嬉しかったよ。またいつでも相談に乗るからね」