【完】もう一度、キミのとなりで。
なんと、今朝碧空くんと一緒に登校してきたところを加奈子ちゃんにも見られてたみたい。
「えっと……いや、うん。まぁ……」
碧空くんとヨリを戻したことは加奈子ちゃんには一番に報告したし、彼女もすごく喜んでくれた。
冷かされるのは恥ずかしいけど、応援してくれるから嬉しい。
「二人とも幸せオーラ全開だもんね。あぁ、羨ましい。
私もあんなふうに一途に愛されてみたいわ」
ニヤニヤする加奈子ちゃんを前に顔を赤くする私。
そんなに幸せオーラ出てたのかな?
「いやーでも、蛍が幸せになれて本当によかったよ。
誰かさんのことを思うとちょっと不憫だけどね」
「えっ?」
不憫って……、誰のこと?
すると、そんな時近くにいた他クラスの女子数名がこちらをジロジロ見ている事に気が付いた。
ヒソヒソと何か言っているのが聞こえてくる。