最初で最後の『大嫌いっ…!』
楽しげな声が飛び交う昼の教室、早くも時計の針が12時30分を指そうとしている。

『結愛っていいよねー頭良いし、顔もそこそこ可愛いしー。』

『そこそこって何よ、まあ、りっちゃんの方が可愛いけど。』

親友の梨花が大好物の卵焼きを口に運ぶ。

『もー結愛は優しいなーありがと。』

笑みを浮かべた梨花はウインナーを口に運ぶ。

『よく噛んで食べなよ、りっちゃん食べるの早い。』

『気を付け…ます!』

『本当かな~?』

ニヤリとした表情で親友の目を見る。

『結愛ー』

『ごめんごめん』

梨花は私の顔をまじまじと見た。

『明日はちゃんと噛んで食べるからね!』

『分かったよ』

笑顔で言い切った。
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本当は思っていない事だって作り笑顔でやり過ごす。

つくずく自分の性格が嫌になる。

「やっぱり私は一人だよ。」

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会話を妨げるかのように昼の終わりのチャイムが鳴った。


『次の授業、教室二階だって早く行かないと!』

梨花は机から教科書を取り出し、
























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