BAD & BAD【Ⅱ】

少年G主催プラン








時は、9月9日の深夜に戻る――。







時刻は、午前2時。


土曜日を過ぎて日曜日となった真夜中の色に、辺りはどっぷり浸かっている。



それなのに俺達は、良い子は寝る時間だろうと何だろうと、俺の別荘の大部屋でこれでもかってくらい騒ぎながらゲーム大会をしていた。




作戦会議を終えても、実は未だに心の隅っこでずっとゲーム機を壊したことを気にしていた弘也は、本当は明日の作戦実行に参加したかったらしい。


だが、参加を希望する前に、幸珀にメンバーを勝手に決められ、若干しょんぼりしていた。



京は、そんな弘也の心情を知ってか知らずか、

壊されたゲーム機で遊べる、噂の異世界冒険RPGのソフトと、皆と遊ぶ用に持ってきていた同じ種類のゲーム機を、弘也に貸してあげた。



京のファインプレーにより弘也は完全復活し、今ではすっかり2人でゲームを楽しんでいる。



『ねぇ、京!ここってさ~』


『あー、そこはね……』



この泊まりで、京と弘也は急激に距離を縮めたな。


あの自己中男を手玉に取るとは……ある意味恐ろしい奴だな、京は。



まあ、アクシデントはあったが、何はともあれ、さらに仲良くなれたのはいいことだ。



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