BAD & BAD【Ⅱ】




ちぇっ、弘也を身代わりにできそうだったのに。


最初にもっと弘也をはやし立てて、褒めちぎればよかったか。ちくしょう。



しょうがない。小泉パパに自首して説教されるか。反省文何枚の刑だろ。ところどころ端折りながら事情を話したら、罰軽くならないかな。




「……でも、」


「ん~?」


「駆けつけてくれて嬉しかったのは本当だよ」



目を伏せながら、穏やかに呟く。



助けられてはないけどさ、私を心配してくれたんだって、心が温かくなった。


仲間って、いいね。




……てか、反応なし?ひどいな。何か言ってよ。1人だけ語ってるみたいで恥ずかしいじゃん。


チラッと隣を窺ってみたら、弘也の頬が少し赤らんでいた。



「照れてる?」


「て、照れてない!照れてなーい!」


「なぜ二度言った」



ふーん、そっかそっか、照れてたのか。

不意打ちの本音に、ドキッてしちゃった?



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