BAD & BAD【Ⅱ】




愛着が、ひどくなってる。



幼い頃一緒に遊んだ思い出を、今また作ることはできない。


大嫌いな気持ちを連れて、大きな亀裂が入ってしまった。




「真修、大丈夫!?」


「……ごめん、幸珀」



心配して真修に声をかければ、弱々しく謝れた。


どうして謝るの?



「俺、なんにもできなかった」



真修は屈辱感に覆われて、顔をぐしゃぐしゃに歪めた。



すぐさま首を横に振って、必死に否定する。


違う、違うよ。

自分を貶めないで。



「私、真修にたくさん助けられたよ」



真修は鎖を緩めてくれた。


逃げずに挑んでくれた。


死なずに、生きていてくれた。



「なんにもできなかったなんて、言わないでよ」


「こ、はく……っ」




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