零度の華 Ⅰ
『思ってもないことをよく言える。あたしはただの暇つぶしに入っているだけだから。勝手に仲間意識をもたれても困る』
「大丈夫、皆、羽空ちゃんのこと仲間と思ってないし、使えると思って利用するだけだから」
笑える
どちらも物のように使っているだけか
でもあたしを利用だなんて......あたしは利用される気はさらさらない
利用するなんて100年早いよ
『それはよかった。でもあたしはお前達の道具になるつもりはない』
体を起こし、鷹見を見て細く微笑んだ
「それはいいとして~。ついてきてよ、じゃないと俺、フクロウに怒られるんだよね~」
『すぐ行くから、ここから出て待ってろ』