俺を好きになってよ。
少しの沈黙。
奈那の顔が暗くなる。
でも、すぐにいつものように微笑んだ。
「死ぬよ?」
「……っ!」
やっぱり……。
奈那の笑顔が冷たい。
聞くべきじゃなかった…。
「ごめ、今の忘れ…」
「…ぷっ」
「え…?」
あははっと声を上げて笑い出した奈那。
え?軽く混乱。
なんか面白いところあった…?
「そんな、怯えないでよ!死ぬなんて事しないから!」
「でも…あの時だって…!」
「あぁ、あれは試してただけよ」
試してた…?
どういうことだ?
「私をどれだけ好きかっていうの!」
「…なんだよそれ…」
「ごめんね?あの時は子供だったから…。でも今は昔と違うから安心して?」
やっぱり、奈那は怖いと思った。
普通はそんな事しねぇだろ…!
「日高 凛月」
「えっ…?」
りっちゃんの名前に反応する。
それを奈那は見ていた。
「当たった?…好きな人」
「……っ」
バレてたのか…?
「バレバレよ!誰が見たって思うから!」
「そんな…?」