俺を好きになってよ。
「あの…南さん?」
「告白」
その言葉にドキリとした。
「告白の返事なんだけどさ…」
心臓がうるさい。
このタイミングで言われるの怖い…。
「い、今じゃなくていいよ!…っていうか忘れてくれていいのにっ!」
南から離れたいのに腕を掴まれてて離れれない。
私達を横切る人達が好奇の目で見てくる。
「忘れないよ」
「なん、で……」
忘れるべきだよ。南は好きな子いるのに。
すると、南がため息をついた。
「ねぇ…まだ分かんないの?」
「へ…」
どういうこと?
そう聞こうとした時、私の言葉はあの子によって遮られる。
「あ!やっと見つけた!!凛月!!」
「……渚月!!?」
何でこのタイミングで来ちゃうの!?
ていうか学校に来ないでって言ったのに〜!!!
渚月は友達を連れてこちらに来る。
すれ違う女の人は皆渚月とその友達に目を向ける。
そう、友達もなかなかの顔なんですよ…。
うん、なんだろうね…このイケメンの多さって…。
「おい、お前の姉ちゃんすっげえ可愛いじゃん」
「俺のモノなんだから触るなよ?」
「うわ、でた!渚月のシスコン!!」
「うっせ」
ねぇ、皆さん。
渚月を見ている女の人達!!
聞きました!?今聞きました!?
俺のモノなんだから触るなよ?ですって!!!!
何この生き物!!!!世界一可愛いんですけど!?!?
「渚月〜あんたって奴は〜!!可愛いなぁ〜!!」
「ばっ!抱きつくなよ、気持ち悪い!!」
ツンデレだなぁ〜!!
あ、ども、ブラコンです。
あと1時間はぎゅってしていたいのに、渚月にはがされた。
ちぇー。
「あ…佐野だ…」
渚月が南に目を向ける。
南はニコニコしながら手を振る。