近いけど、遠い君へ (短)
あなた



あなたは

かっこよくて
背が高くて
どこか綺麗で
清潔感があって
優しくて
頭が良くて
足が速くて
何でもできて
包容力があって
頼り甲斐もあって
強くて
たくましくて
気が利いて



あなたの良い所を上げると
キリがないよ。

私はあなたが好き。

小さい時からずっと。

私はあなただけを見てきた。

他なんて興味ない。

目に入らない。

それほど

あなたは私にとって
いなくてはならない存在なの。

でもね

私があなたの隣を独占する事は
絶対にできない。

私だってあなたと

笑い合ったり、触れ合ったりして
たくさんの思い出を作りたい。

でも

私にはそれができない。

そう

それは叶わない夢。

だって



私はあなたに
大切にされているから。



世界で一番誰よりも
私を大切にしてくれるあなた。

いつかあなたは私に
こう言った。



「好きだ。」



いくらそれが特別な意味を
持っていたとしても

私はそれが辛い。

大切にされている事が
私にとってはたまらなく苦しい。






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