愛、ですか…？

｢え、円香？
今電話かけたの円香なの？｣

｢そーだけど。｣

｢なんで連絡先持ってるの！？｣

｢なんでって交換したから｣

｢違う！なんで交換出来たの！？｣

｢うーん…
私があまりにも無様だったからじゃん？｣

二股かけられてて

こんな無愛想なやつ

なんか可哀想だなーってくらいの

軽ーい同情でしょ。

｢へぇ。あの硬派イケメンがね…｣

｢へー。あの人硬派なんだ。｣

｢知らないのかよ｣

｢あんまり興味ないからね。｣

まだ先輩のことが忘れきれてない。

私だって振られた、はい、次。

とは出来ないんだからね。

｢あ、円香ー｣

｢なに？｣

｢今日さ、前に言ってた
雑貨屋さん行かない？｣

｢ごめん。なんか呼び出し食らってる｣

｢え、まじかよ
気をつけてねー？｣

｢はいはーい｣