愛、ですか…?
…ついに放課後。

「じゃーね
円香!気をつけてねー」

「うん、また今度雑貨屋いこ」

「うん!」

校舎裏に向かっててくてくと

歩いていると

「あ、市ノ瀬!」

ニコニコ笑ってる谷口翔がいる。

「あ、谷口翔。」

「今日の昼休みはありがとう!
あそこで電話かけてくれなかったら
いつまでもあの女に抱きつかれてなきゃ
いけなかったわ。」

「剥がせばいいだろ。」

「女の子には優しくって育ってきた」

「へー。
ってか谷口翔の笑ってるの違和感。」

「え、なにそれ」

「だってあの時は真顔だったし」

「まぁね、俺だって真面目な顔出来るし」

「ふーん。」

「市ノ瀬ってさ大概俺のこと興味ないよな」

「ないね。」

「ふふっ
でも、なんか市ノ瀬らしいや」

谷口翔の笑顔は普段笑わない私にとって

眩しすぎる…

「っていうか私、用あるから行くね」

「あ、そーなの?じゃーな」

「はいはい、じゃーね」

そーいえば今、谷口翔はジャージだった

ってことは部活やってるんだ。

何やってんだろ。

って、興味ないけど。
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