星降る丘でキミを憶う

ーチャリ

シヅキにあげた、シヅキの首に下げられていたネックレスが、コンクリートの地面に落ちた。

そこはいまのいままでシヅキが居た場所だった。

「大好き」

風が吹いた。

余韻を残すことなく。

跡形もなく。

シヅキの姿も。

シヅキの声も。




消えた。
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