そのキスで、覚えさせて
「普通の父親が、ロックスターになる映画だ。
俺はギターと歌を練習しないといけねぇ。
そして曲は、Fの艶(エン)が提供するらしい」
その言葉に、
「えぇぇぇーッ!!」
叫び声を上げていた。
いいな、いいな遥希!
艶の曲を歌えるなんて。
どれだけ贅沢なの?
きっと、真っ赤な顔をして舞い上がっていた。
そんなあたしを見て、
「だから言うの、嫌だったんだ」
と吐き捨てる。
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