そのキスで、覚えさせて

全て話し終えると、



「……ごめんな」



遥希はやっぱり謝る。

あたしの予想した通りだ。

俺様で口が悪い遥希だけど、本当はすごく優しい。

自分で文句を言っておきながら、遥希の言葉を聞いて泣きそうになった。





遥希はまっすぐにあたしを見る。

その瞳に心を射抜かれるとともに、どきんとする。

こんな時まで、あたしは遥希に狂わされている。




「お前の友達の件は、俺は行っても大丈夫だ。

だけど、そいつキレるかもな」



「……だよね」




意気消沈するあたし。

そんなあたしに、遥希は言う。




「あいつらに、変装の仕方聞いておこうか？」



「え？」



驚くあたしに、遥希は告げる。