【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?



 ・・・



「夏海先輩っ!」




 当日。待ち合わせ場所のバス停で、まさかのお互いジーパン。
 ペアルックみたいで喜んでしまうのは、私だけだと思っていた。




「夏海先輩ならジーパンじゃないかと思って、合わせてみました」




 これが俗に言うキュンというやつか。
 胸が鷲掴みされてる。天使の微笑みで、相変わらず恋人繋ぎをしてくれる春真くん。



 バスを待っているだけなのに、この高揚感は危ない気がする。
 落ち着け、周防夏海。
 今日は失敗なしでデートを成功させるんだ!



 デートなんて初めてだけど。だからこそ、失敗したくない。




「行きましょう」


「はいっ」




 裏返る声が憎い。

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