【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「初めて殴られた時に、わたし自分を責めた。ちゃんとやれなかったわたしが悪いって思って……反省したら彼は優しくしてくれて。殴ったことが嘘のように、キスしてくれたり、抱きしめたり、プレゼントしてくれたり」
これは罠だって、ちゃんと認識はしていたよと、雪乃は悲しく笑う。
「わたし、夏海みたいに強く言えなくて。生徒会も辞めたくなかったし、冬弥さんのことも好きだったから」
上手く利用されていた、というわけだ。でも、生徒会長はなぜそこまで雪乃に拘ったのかな。
「気になるでしょ? 好きでもないわたしみたいな女と一緒にいる理由」
「……うん」
聞きにくいことを言ってくれる雪乃は、本当に勇気があると思う。
そんな気持ちがわからないのか、秋はひたすらラーメンを食べている。いや、自分が触れちゃいけないって思っているのかな。