【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?


「冬弥さんは副会長の女性が好きで、付き合うことがないまま引っ越してしまったみたい。振られたとは言ってたけど、告白も出来なかったみたいで」


「あ。それで入学式の時……」


「そう。人数不足で手伝わせちゃってごめんね」


「それはいいけど。じゃあ、雪乃は知ってたの?」


「冬弥さんがわたしを副会長の代わりにしていたこと、全部知っていて付き合ってた。冬弥さんが思い描く副会長になり切って……でも、無理で」


「それで殴られたってこと?」




 静かに雪乃は頷く。
 最低な男。そう思ったと同時に、それまで黙って聞いていた秋が割り箸を折る。




「本当にふざけたヤロウだ」




 話、ちゃんと聞いてたんだと雪乃が笑い、当たり前のように割り箸を片付ける。

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