【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「恋する乙女って感じね」
「雪乃!?」
教室からひょこっと顔を出している。
ニヤニヤしながら、何やら嬉しそう。
「じゃあ、職員室で頑張ってね!」
雪乃まで言うだけ言っていなくなってしまった。
「言い返すチャンスはないのか。みんな自由すぎる……」
『2年3組、周防夏海! すぐに職員室に――』
「ああ、もう! わかってるよ!!」
急かす男は嫌い。執拗い男も嫌いだ。
私はため息をつきながら、職員室へと足を動かす。
「行きたくない……」