【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?



 私はやっと辿り着いた教室に入る。
 薄暗くてちょっと見えにくい。電気を付けようかと思ったけれど、カバンを持って帰るだけだからやめた。



 その1歩も動かしたくない。足が痛いの、足が!



 やっと椅子に座って落ち着く。




「疲れた……」


「お疲れのところ悪いな」




 張りのある声に、私は驚く。



 見れば誰かが教室のドアを閉めるところだった。閉め切った部屋に男の声が響く。




「やっと見つけた」


「……誰?」


「オレを馬鹿だと罵って、階段から突き落としておいて忘れた? そんなこと言わせねぇ!」



 乱暴に言い放って私に近づいてきた。
 机に手をつき、上から睨みつけてくる。彼を私は知っている。


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