呪われ姫と強運の髭騎士
◇◇◇◇

(セヴラン様! セヴラン様はどこに……?)
 
 部屋まで迎えに行くから待っていてと言われたけど、今はあの場所にいたくない。
 
 迎えに来るならもうすぐ近くまで来ているかも知れないと期待したが、ソニアの使用している部屋の周辺にはいなかった。
 
 舞踏会会場に入れば、また貴族の子息達に囲まれてしまうだろう。
 
 ソニアは一昨日セヴランと会った、懐かしいあの東谷に向かう。
 
 セヴランなら部屋や会場に自分がいないと気付けば、検討をつけてここに探しに来るかもしれない。
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