誰にも言えない秘密の結婚
「おはようっす」
後藤さんが事務所に入って来た。
「おはようございます」
私がそう挨拶しても、後藤さんはチラリと私を見ると言うよりかは睨んで自分のデスクに座った。
「あ、後藤さん、◯◯社の小島(コジマ)さんから電話がありました。折り返し電話をしてもらいたいとの事です」
「……チッ」
再び私を睨むと今度は舌打ち。
1年経っても無視と舌打ちは慣れない。
胸がキューと苦しくなって、中学時代を思い出して泣きそうになる。
でも泣いたらダメだと言い聞かせてグッと堪える。
毎日、その繰り返し。