Patient and Whitecoat.
『…よろしく。』



電話を切ったようだった。



司の足音のような音がこちらに近づいて来たので私はゆっくりと起き上がった。



シヤッ…



カーテンが開くとやはり司だった。



『もう大丈夫か?』



『うん。多分。』



そう力なく返事すると体温計を取り出し、私にもう一度熱を計らせた。



『なぁ、綾乃。
体温39度3分もあるぞ?
 おまえに何があった…。』



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