キミの音を聴きたくて
「澄恋……」
切なそうにお墓へと語りかける姿に、胸が痛くなる。
積もった雪を払い、ゆっくりと撫でる。
そこに本当にお姉ちゃんがいるかのような錯覚に陥る。
それほど、彼は大切に大切に扱っていた。
「不思議だな。
お前はもういないのに、今俺の隣には陽葵がいる」
そう言って、彼は微笑を浮かべた。
愛しい人の横顔を眺めているときのような、優しい目をしていた。
本当に、不思議だ。
こんな縁があるのだろうか。
今は先輩が隣にいてくれる。
でも、あと3ヶ月後には……卒業してしまう。