純情オレンジ




それだけ言って、教室を出て行った





肩の力が抜けて、床に膝をつく




‘‘ありがとう’’が聞けた



いつもの笑顔が見れた



‘‘ごめん’’と謝ってくれた




関係は戻ったと思っていたのに





「……っ…うっ…」





無意識に、涙が溢れていた




きっとこの先も、ずっと戻らないかもしれない



そう思うと、涙は止まらなくなっていた




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